パウロ伝  

序文
 
 神学博士、ウィルバート・W・ホワイト

ストーカー博士の「聖パウロの生涯」に関する序文を求められたとき、私は二つのことを考えま
した。
第一は、スコットランドのグラスゴーにある彼の講壇で長年なされたストーカー博士の説教を聞
いた印象でした。
第二は、ストーカー博士の著作の一つの序文を書かせていただく名誉についてでした。
私はそのページに目を通す前に、それらを丹念に読むことによって喜びと益が得られることを
確信しました。
私が最初にしたことは、各章の題目と各節の要約に目を通すことでした。
素晴らしい整理が、この計画によってこの素晴らしい本を手にする人々によい助言を与えるで
あろうことを見いだしました。
前述した予読で私が読んだ題目から離れている一つの文章は、最後の第十章にある結びの
言葉「兄弟たちによろしく」が特に強く私を引きつけました。
私はこの文章を読む前は、著者が、パウロを最善の友とする人々のために世に出て行ったと
語ることを訝りました。
ここからは皆さんが感じるままに受け取るのがよいでしょう。
各ページを読む前に私が感じたことは、ストーカー博士が、パウロに関して私が熱意を持って
推奨できることを説教しているであろうと言うことでした。
そして今、この本を読んで、こころからそれを推奨しています。
これは私が知っているパウロに関する最善の著作です。
この本を読む前私はこう思っていました。パウロのこころの秘密について著作することは諦め
た方がよいと。
それはこうです。「パウロの働きの鍵は、キリスト、救い主、友の権威のこころからの強調にあ
った。
彼は天からの示しに従わない点がありませんでした。
パウロは彼を自由にしたキリストの自由に堅く立っていました。
パウロは三つのことを一つの節に著しています。 「私はキリストと共に十字架につけられまし
た。キリストが私の中に生きています。私は信仰によって生きています。」
ストーカー博士によって提示された、いくつかの注目すべき真の考察があります。
「パウロはキリストの解釈者であった。キリスト自身が何を語られたか事実に基づいて述べて
いる。」
「パウロを西の地域に進ませ、彼がエーゲ海をこえたとき、ヨーロッパに優先的な祝福が与え
られ、私たちの大陸の命運が決定された。」
「パウロの成功の秘訣のひとつは、彼の伝道への意識と偏見の束縛から解放され、自由と結
びついたことにあった。」
最近の著者のひとりがパウロに関してこういう考察を私に示してくれた。「聖パウロを非常に興
味深くさせるものは彼の生涯の大きさの概念である。」
キリストに帰れ?
その通りである。全世界がそれを必要としている。しかし、キリストに帰る道は、ことばと生涯を
通したキリストの解説者である使徒によるのである。
それがただ一つの道であって、ストーカー博士の本はその方向の大きな助けである。

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